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人材育成のためのAMAスキルアセスメント マネージャー (管理職) 編
クインテグラルでは、人材育成に役立つAMAスキルアセスメント日本語版を無料で提供しています。その場でレポートが生成され、ビジネススキルにおける各人の強みや課題点をすぐに把握できます。アセスメントの所要時間は約5分です。
前回は、AMAスキルアセスメントの元になっているコンピテンシーフレームワークと、一般社員で受けた結果をご紹介しました。今回は、マネージャー (管理職) で受けた結果です。
AMAスキルアセスメントとは
AMAスキルアセスメントは、世界有数の人材育成組織であるAMAが開発したものです。世界の数千人のビジネス プロフェッショナルにアンケートを実施し、その調査結果を基に、今日のビジネスで成果を出すために必要なスキルを特定しました。各スキルは、コンピテンシーフレームワーク AMA’s Total Professional℠で整理されています。詳しくは前回のブログでご紹介しています。
AMAスキルアセスメントは、3種の役割 (一般社員、管理職、次世代経営層候補) ごとに提供しています。
AMAスキルアセスメントで把握できるマネージャー (管理職) に必要なスキル
AMAスキルアセスメントでは、各分野別に必要な各スキルの状況を把握できます。3種の役割 (一般社員、管理職、次世代経営層候補) ごとに優先順位の高い必須スキルを定めています。詳細はAMAスキルアセスメント_役割別必要なスキルpdfファイルをご参照ください。
今回は、マネージャー (管理職) のアセスメントを受けました。4つの分野ごとの必須スキルは以下のとおりです。
Professional Effectiveness
自己管理でき、目標達成のために他者と協働できる能力
- コミュニケーション
- 心の知能指数 (EQ/EI)
- コンフリクトマネジメント
- プレゼンテーションスキル
Relationship Management
リーダーシップを発揮して、社内外の関係者に影響を与えて目標を達成する能力
- パフォーマンスマネジメント
- モチベーション
- 影響を与える
- 権限移譲/委任
Business Acumen
ビジネス感覚、財務やマーケティングなどの知識、プロジェクト管理能力
- 財務
- プロジェクト管理
- タレントマネジメント
Analytical Intelligence
- クリティカルシンキング
- データ活用
AMAスキルアセスメント結果 マネージャー (管理職)
下図はAMAスキルアセスメントのレポート概要です。実際のレポートでは、概要の他にも詳細が出力されます。
項目の文頭の〇の色の意味は、次のとおりです。
AMAスキルアセスメント レポート概要
次に、各分野の結果について見ていきます。
Professional Effectiveness
自己管理でき、目標達成のために他者と協働できる能力
Professional Effectiveness分野では、さらなる能力開発が推奨される項目は「コミュニケーション」と「コンフリクトマネジメント」、活用すべき主な強みは「心の知能指数(EQ/EI)*」と「プレゼンテーションスキル」でした。
*心の知能指数EQ (Emotional Intelligence Quotient)は、心の知能 (EI: Emotional Intelligence) を測定する指標のこと。心の知能とは、自分や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールするといった心に関する能力。
一般的に、心の知能指数が低い人は感情的で怒りっぽく、共感力や傾聴力がありません。もし、あなたの上司が感情にまかせた言動をとり、部下の話を聞かないとしたら、あなたはその職場を早く去りたいと思うでしょう。これはハラスメントに該当する可能性もあります。健康経営が叫ばれる今の時代には、心の知能指数EQが高いことが求められます。
EQについてより詳細を知りたい方におすすめの研修
■EQ(心の知能指数)リーダーシップ ~感情に寄り添い、関係性を構築する~
Relationship Management
リーダーシップを発揮して、社内外の関係者に影響を与えて目標を達成する能力
Relationship Management分野では、さらなる能力開発が推奨される項目は「影響を与える」「権限移譲/委任」「パフォーマンスマネジメント」でした。
何かのプロジェクトを遂行しようとすると、周囲の人を巻き込んでいかなければなりません。そこで必要なのが、影響力です。影響を与える前に、まずは信頼を得ることから始めなければなりません。リモートワーク環境下では、チャットなど文字でのやり取りが増えました。信頼関係のない人やあまり面識のない人とのやり取りには、配慮が必要です。こちらが意図していない印象を与えてしまう可能性があるからです。
パフォーマンスマネジメントの中には、目標設定があります。SMART (スマート) な目標設定をご存じですか。SMARTとは次の頭文字をとったものです。目標設定の際に参考にしてみてください。
- Specific (具体的)
良い例:この四半期で既存顧客からの売上を10%増やす
悪い例:既存顧客からの売上を増やす - Measurable (測定可能)
良い例:6カ月間に合計60名の新規顧客を獲得する。そのため、毎月10名ずつ新規顧客を増やす
悪い例:新規顧客を増やす - Achievable (達成可能)
良い例:来年度の売上を1.2倍にする
悪い例:来年度の売上を10倍にする - Relevant (意義がある)
良い例:ファイナンシャルプランナーの資格を取得する (金融企業に勤務)
悪い例:ヨガインストラクターの資格を取得する (金融企業に勤務) - Time Bound (期限)
良い例:説明資料を〇月〇日までに準備する
悪い例:説明資料を準備する
マネージャーの仕事は、人を通して成果を達成することです。そのための本質的なスキルのすべてを習得できる次の研修をおすすめします。
■エッセンシャルマネジメントスキル ~人を通して成果をつくる~
Business Acumen
ビジネス感覚、財務やマーケティングなどの知識、プロジェクト管理能力
Business Acumen分野では、「財務」「タレントマネジメント」が大幅な改善または能力開発が必要という結果でした。
タレントマネジメントといえば、主に人事部門などが主導となって、能力やスキル、経験値などの情報を管理して人事配置や人材開発を行うと理解されている方が多いと思われます。AMAスキルアセスメントは、自社で必要とされるコンピテンシーの理解や、部下の人材育成計画ができているかをたずねています。前述したようにマネージャーの仕事は、人を通して成果を達成することです。メンバーの能力を最大限発揮できるように、動機づけ育成していくタレントマネジメントは、マネージャーに必要なことです。
Analytical Intelligence
クリティカルシンキング、分析力や洞察力
Analytical Intelligenceの分野では、大幅な改善または能力開発が必要な項目は「データの使いこなし」、さらなる能力開発が推奨される項目「クリティカルシンキング」でした。
私はものごとをイメージでとらえがちです。言い方を変えれば、細かい数字などが苦手です。そのため、データの使いこなしは私にとって、かなりの難題です。
クリティカルシンキングもできていません。プライベートでも、高級ブランドのお店で服を見た後で、カジュアルウエアのお店に行くと「安い!」と思い、不要なものまでつい買ってしまいます。これは、クリティカルシンキングを阻害するものの一つであるアンカリング効果と呼ばれるものです。
日本では、クリティカルシンキングはロジカルシンキングと同義で扱われることが多いですが、クインテグラルの研修「クリティカルシンキング」は違います。あらゆる状況を大局的かつ的確に捉え、先入観を持たずに正しく確認し、最適な結論を出すための思考プロセスを学ぶ内容です。
■クリティカルシンキング ~思い込みを排除し、本質を見抜く~
AMAスキルアセスメント
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