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【miniイベントレポート】人の行動を変えるフィードバック
皆さんは、フィードバックをされた後、どのような心理が働きますか?ネガティブな注意をされた気持ちになりモチベーションが下がる場合もあれば、より頑張ろう!とモチベーションが高まる場合もあるのではないでしょうか。今回は、ある企業で行われている上司と部下の1on1の調査結果を基に、フィードバックをテーマにしたminiイベントのイベントレポートをお届けします。
建設的なフィードバックが欲しい!
ある大手企業で、上司と行う1on1ミーティングに関するアンケート調査を社内で行ったところ、ミーティングの頻度やマネージャーの対応について、非常に高い満足度が示されたそうです。ところが、ミーティングの内容そのものに対しては、半数近くが「不満足」と回答しました。一見、上手くいっている1on1なのに、何故このような結果になったのでしょうか。
不満足な理由に関するコメントを分析したところ、下記のような意見が抽出されました。
「職場では上司も含めて皆が傾聴を心掛けています。聴いてくれるのは有難いのですが、それで終わってしまうことが多いです。私が知りたいのは、“私の成長のためになる建設的なフィードバック”なのです。」
つまり、折角1on1で時間を割いても、肝心なフィードバックを部下に与えられていないため、不満足感が残る結果になっていたようです。
フィードバックを阻む主な要因
フィードバックを阻む主な要因の一つに、コンフリクト(対立、衝突)を避けたい心理があります。自分と相手との間に生じるコンフリクトは勿論のこと、自分の中に生じるコンフリクトも存在します。特に、今はモラハラやパワハラなどのコンプライアンス問題も大きな枷になっているのかもしれません。ある調査では、部下に対する遠慮から、伝えるべきことを伝えられないことがある、と回答した人は半数以上いたそうです。このように、コンフリクトを避けたい気持ちが生じると、「〇〇さんが言っていたから伝えるけど・・・」と言った逃げ腰の残念なフィードバックになる可能性があります。確かに我が身を振り返ってみると、相手の反応を必要以上に気にしてしまい、心の中で葛藤が生じることが多いことに気が付きました。
フィードバックの黄金比
フィードバックには、大きく分けて2つの種類(肯定的フィードバック、建設的フィードバック)があります。
1つの「建設的フィードバック」に対し、5つの「肯定的フィードバック」を与えるのが、パフォーマンスを向上させるためのフィードバックの黄金比と言われています。この点を踏まえ、良いフィードバックのフレームワークを使いながら、事前に「伝えるマインド」と「伝える内容」を整えて1on1等に臨むことをお勧めいたします。
<良いフィードバックのフレームワーク>
フィードバックを受ける時の心構え
最後に紹介された、フィードバックを与える立場ではなく、受ける立場に立った際の心構えが印象的でした。建設的フィードバックをされた場合に顕著だと思うのですが、つい、自分という人間に対するダメ出しをされていると感じ、傷つく場合があります。しかし、フィードバックを与えた側は、あなた自身をダメと言っている訳ではないので、傷つく必要はありません。フィードバックは相手からのプレゼントであると受け止めることにより、改善点を早く見つけることができ、自分自身も成長することができるのです。
折角実施する1on1では、お互いが気持ちよく仕事を進められるよう、モチベーションを高めるフィードバックを心掛けていきたいですね。今回のイベントレポートが、少しでも皆様のビジネスにお役立ていただければ幸いです。
後半に準備された質疑応答も活発に行われました。アンケートでいただいたコメントの中にも「実際にすぐ行動に起こせるヒントがあった」「フィードバックをする機会が多い業務だが、自分のマインドセットの確認ができた」等、多くのポジティブなコメントを頂くことができました。
今後も、人材育成に関連するキーワードをもとにバラエティ豊かなトピックスを発信していく予定です。日々の業務の合間に、意識変革の機会として是非ご活用ください。
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