BLOG
グローバル人材育成に必要な新たな観点~言語や異文化理解以外の要素~
グローバル人材に必要な新たな観点
最近、日本人ビジネスパーソンが海外で活躍するために必要な能力に関して、講師と話をしました。
そこで、今まであまり注目されてきていない要素がとても重要になっているのではないか、ということになりました。これまでは、言語や異文化対応力などが中心でした。しかし、変化の激しい時代には、企業が置かれている競争環境の違いを理解する方が重要ではないかということになりました。
パンデミックも終息し、昨年あたりからグローバル人材育成を再開する企業が増えてきています。来年度以降に計画する際に、新たな観点として検討していただきたい「競争環境の違いを理解すること」に関して紹介します。
海外で活躍する日本人リーダーは、次の3点について日本との違いを理解する必要があります。
1. 競合環境と市場ニーズ
2. 人材の確保と育成
3. リスクマネジメントと危機管理
1. 競合環境と市場ニーズ
各国の競合環境や市場ニーズは、日本とは大きく異なる場合があります。競合他社の分析や市場調査を通じて、市場の特性やトレンドを理解し、適切な位置づけと戦略を構築することが不可欠です。
特に、日本企業の倫理観や常識と異なる価値観で会社経営をしている海外の競合企業に勝ち抜くには、国内で仕事をするときの価値観を見直したうえで、リーダーとしての意思決定や優先順位付けが必要になります。
2. 人材の確保と育成
海外展開においては、現地の優秀な人材を確保し、現地の文化やビジネス環境に精通したスタッフを育成することが重要です。また、日本との違いを理解し、チームをまとめるリーダーシップも求められます。現地人材との信頼関係を築き、協力体制を構築することで、持続的なビジネス展開ができます。
人材確保に関しても、海外現地の競合企業やグローバル展開している企業との取り合いです。新卒一括採用を中心として、中長期に雇用することが前提の日本企業の人事戦略や、リーダーとして現場でのマネジメント方法なども見直ししなければなりません。優秀な人材、自社の求める人材が、自社を選んで能力を発揮できるような環境をつくることも重要です。
3. リスクマネジメントと危機対応
ビジネスにはリスクが伴います。海外でのビジネスは、国内以上に多くの政治的な変動、自然災害、為替変動などがあるため、予期せぬ事態への備えと迅速な危機対応策が求められます。リスクマネジメントの体系を整備し、柔軟性を持った戦略を立てることで、リスクを最小限に抑え、事態に対処できる体制を構築しなければなりません。
防災訓練などと同じように、緊急事態が発生したときに対応できるための準備や備えが必要です。国内だけの仕事では、あまり考える必要のないリスクや危機対応も、国によっては、ある一定の頻度で発生することがあります。海外で活躍するリーダーには、リスクマネジメントと危機対応の視点も求められます。
まとめ
このような違いに対応し、成果を出していくためには、日本国内で活用していたリソース (資金、人材、パートナーシップ、技術、情報、ブランド力) だけではなく、海外のリソースも最大限活用し、最適化していきます。また、国際的なネットワークを活用し、異なる地域や文化でのビジネス展開を強化することで、グローバル市場での競争優位性を確立できます。
これらの戦略的アプローチを取り入れ、競争環境において変化をチャンスと捉え、柔軟かつ創造的にビジネス展開することで、日本人はグローバルな舞台で成功を収めることができるのではないでしょうか。
本ブログでご紹介した内容の詳細は、以下までお問い合わせください。
お問い合わせ:https://www.quintegral.co.jp/contact/
全プログラム オンライン対応
クインテグラルでは、豊富な研修プログラムを数多くご用意しております。ビジネス経験豊かな講師のもと、みなさまのビジネスを更に加速させるお手伝いをいたします。すべてオンラインでの対応も可能なため、環境に応じた実施方法をご選択いただけます。
プログラムラインナップはこちら
研修事例
・株式会社両備システムズ 様
全社を巻き込んだ次世代幹部候補の育成「事業がわかる、事業をつくる人」
・株式会社クラレ 様
クラレDNAを継承するグローバルリーダーの育成
・ピーロート・ジャパン株式会社 様
売上優先から顧客第一へ「人が育ち、人を育てる」企業風土の醸成
・中外製薬株式会社 様
2009年より連続採用、延べ1,000人以上が受けた新任マネジャー研修
・サンワテクノス株式会社 様
企業理念を体現するグローバルリーダーをオンラインで育成 ~海外ビジネス拡大を目指して~
・横河電機株式会社 様
女性活躍推進で、目指すは風土改革
その他の研修事例はこちら