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マイクロアグレッション 職場での具体的事例
近年、多様な背景を持つ人々がともに働くことを推奨する組織が増えてきています。しかし、職場の多様性が増すと、無意識のうちに他者を傷つける言動や態度が生じることがあります。これが「マイクロアグレッション」と呼ばれるものです。マイクロアグレッションについては、クインテグラルの以前のブログ「無意識な発言が職場に軋轢を生む:マイクロアグレッション」でも紹介しました。今回は職場での具体的な事例を紹介します。
マイクロアグレッションの事例
氏名に関するマイクロアグレッション
社員の名前を正しく発音しない、難しい漢字の名前の社員に対して「あなたの名前、なかなか難しいね。呼びにくいね」という発言することは、アイデンティティへの尊重がないと感じさせることがあります。
ジェンダーに関するマイクロアグレッション
女性または男性が主導するプロジェクトに対して「このプロジェクトを任せて大丈夫かな?女性だし」「男性だけど大丈夫かな?」というような発言をすることは、個人の能力を疑問視していると受け取られることがあります。
外国人に関するマイクロアグレッション
外国人社員に対して「日本のルールに慣れるまで大変だろうね」というねぎらい言葉だったとしても、本人は適応能力を疑われているように感じることがあります。
ステレオタイプに関するマイクロアグレッション
特定の地域出身の社員に対して「その地域ではみんなそんな感じなの?」と、たとえ冗談であっても、その地域に関連したステレオタイプ的な発言は、その社員を不快にさせる可能性があります。
言語に関するマイクロアグレッション
外国出身の社員が日本語を話す際に、文法の間違いを指摘するだけでなく、「日本語がもっとうまくなれば良いのに」「日本語は難しいからね」などの発言は、その社員の意思疎通能力を低く見るような印象を相手に感じさせることがあります。
年齢に関するマイクロアグレッション
若い社員に対して「まだ経験が浅いから」、年齢の高い社員に対して「IT系のプロジェクトだから難しいかな」などの発言は、その社員の能力を過小評価しているような印象を与えることがあります。
業務に関するマイクロアグレッション
「そんなことをやるくらいなら、本業に集中すべきだろう?」のような発言は、他の業務と比較してその業務を行っている人が低い地位にあるかのような印象を与えることがあります。
マイクロアグレッションへの対応方法
マイクロアグレッションへの対応方法については、以前のブログ「マイクロアグレッション:インクルーシブな職場にするきっかけに」でも紹介しました。もう少し深掘りして紹介します。
まず、自分自身の偏見や無意識の差別に気づくことが大切です。継続的な学習や周囲からのフィードバックを求めることで、自分の思考傾向の理解を深めることができます。また、マイクロアグレッションが起こっている現場に遭遇したときには、その相手にフィードバックを提供し話し合うことで、その相手や自分の認識のズレを理解しやすくなります。
このようなコミュニケーションを行うためには、オープンに、冷静かつ相手を尊重する意識を持ちながら、アサーティブにその言動や態度の理由を尋ねることが重要です。
職場でのマイクロアグレッションは、協働やモチベーションに悪影響を及ぼす可能性があります。自己意識の向上やオープンなコミュニケーションによって、より包括的で尊重される職場環境を築くことができます。差別や偏見を排除し、多様性とともに働く魅力的な職場を作るために、私たち一人一人が行動を起こしていきたいものです。
本ブログでご紹介した内容の詳細は、こちらよりお問い合わせください。
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