コンピテンシーベースの能力の習得と社内認識の統一
海外本社のコンピテンシーを日本支社に浸透
- コンピテンシー
- 現地化
- 管理職
対象企業とその背景
外資系電機メーカー。
国内企業による独占状態が続いていたこの市場に、絶対的な技術力をもって近年参入し、売上を急速に伸ばしている。売上とともに企業規模も急激に大きくなり、現在も成長中である。
これまでの組織の取りまとめは、一部の幹部による強力なリーダーシップによって支えられてきた。現時点で早急に解決したい問題があるわけではないが、会社の規模が拡大していく中で、この先10年、20年後も企業の競争力を失わないようにするため、そして不測の事態や市場の急激な変化が起きた場合に対応できる能力を備えた次世代リーダーを育成したいと考えている。
この企業では、OJT研修は実施したことはあっても、全社的な研修はこれまでに行ったことはなかった。
研修プログラムの概要
本社(海外)の企業コンピテンシーを日本支社内に浸透させるためのトレーニングを実施したいとのトップの要望があった。同社のコンピテンシーを向上させるトレーニングを1年間かけて、数フェーズにわけて実施する。第1フェーズはコンピテンシーのうちの2つ、「イニシアティブ」 「インパクトと影響力」を養うことが目的となった。
対象者
日本支社のディレクター、マネージャー、スーパーバイザーレベルの約25名。
クインテグラルのコンサルタントが、同社のコンピテンシーの内容を担当者や社長から徹底的にヒアリングする。
同社の要望に合わせてカスタマイズした内容を提案する。
コンピテンシー毎に1日の研修を実施(合計2日間)。
1日の研修の最後にその日習得した内容を実務に落とし込むアクションプランを構築。 各職場に戻った後、数ヵ月後に実施するフォローアップセションまでの間、参加者同士ペアとなってコーチングを行う。
3ヵ月後にフォローアップセッションを実施(1日)。
研修で学んだことを実務に生かせているかどうかを全参加者とともに確認、共有する。実務をする中で浮かび上がった課題は、参加者者同士ペアとなってコーチングを行う。
フォローアップセッション終了後、同社と打ち合わせをして新たな課題を洗い出す。
プログラムによって得られた効果
- 同じスキルを習得したことで、社員がお互いに共有しながら業務に反映できるようになった。
- 会社がワールドワイドに展開するコンピテンシーを理解することにより、社内での共通認識が近づき団結力が高まった。
- 座学でない、ディスカッションやワークショップ、ゲームを多く取り入れた研修内容(講義が20% ワークショップが80%)は、受講者に衝撃を与えたとともに、「体験型で受け入れやすかった」、「仕事のみならず私生活の上でも非常に役に立つ」と多くの受講者からフィードバックが届いた。
- 同社が求める1つ1つの細かいコンピテンシーに対し、クインテグラルが提案したワークショップがぴったりと合ったことで、トップマネジメントの満足度が非常に高かった。