海外赴任前研修

異文化理解と職位に合わせたコミュニケーション力強化

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海外赴任前研修

サマリー

A社では、海外赴任者に対して英語研修を提供していましたが、赴任者は、英語ができても現地でのコミュニケーションに苦労していました。そこで、赴任前に異文化を理解し、適切なコミュニケーションスキルを身につけるために、クインテグラルの海外赴任前研修を採用されました。採用されたポイントは、短時間で1名でも受講が可能な点と、現地での職位に合わせたロールプレイによるコミュニケーション力強化です。

1. 企業課題に対応した研修企画

世界10数カ国に展開しているA社では、毎年、十数名の海外赴任者がいます。赴任者に対しては、これまで英語学習のみを提供してきましたが、それだけでは不十分でした。そこで、解決策としてクインテグラルの海外赴任前研修を採用されました。

企業課題と海外赴任前研修による解決策

企業課題 解決策
赴任先のワークスタイルの違い
仕事のやり方、意思決定、マネジメントなどの違いで、業務がスムーズに進まない
・異文化理解
コミュニケーションの齟齬 (そご)
現地スタッフとお互いに英語でコミュニケーションをとるが、うまくいかない
・英語でのコミュニケーションスキル強化
集合研修の開催が不可
赴任時期がばらばらで、まとまった人数がそろわない
研修時間の確保が困難
赴任前は多忙なため
・1名から受講が可能
・自習とロールプレイを組み合わせた短時間の研修

2. 短時間で職位にあわせた研修内容 (自習+英語でロールプレイ)

3つのコンテンツで構成

クインテグラルの海外赴任前研修は、次の3コンテンツで構成され、各々20分前後で完了します。研修時間がなかなか確保できない海外赴任前でも、受講しやすくなっています。

短時間で職位にあわせた研修内容

  1. テキスト:異文化とは?~違いから日本文化を理解する~
  2. e-Learning(英語):AMAの豊富なe-Learningコンテンツから選択して、コミュニケーションスキルを学ぶ
  3. ロールプレイ:シナリオに基づき外国人講師と英語でスキル練習

赴任先での職位に合わせた研修内容

赴任者には、次の3つの職位に合わせたe-Learningとロールプレイのシナリオを提供しました。異文化についてのテキスト内容は、職位に関係なく共通です。

また、教材や学習環境は、クインテグラルのLMS (学習管理システム:Learning Management System) を通じて各受講者に提示されるため、研修部門の運営面の負担が軽減できました。

職位別の研修概要

対象者 部下のいない方、中堅レベル 部下のいる方、管理職レベル シニアマネジメントレベル
研修の狙い 有能なチームメンバーになり、協働力を高める メンバーのパフォーマンス向上のためのフィードバック力を強化する EQを活用してリーダーシップを発揮する
e-Learningコンテンツ Enhancing Team Unity and Success Leveraging Feedback to Strengthen Employee Commitment Leading with Emotional Intelligence in the Workplace
ロールプレイのシナリオ Feedback to Colleagues Feedback to Subordinates Evaluate for Promotion

職位別の研修詳細

部下のいない方、中堅レベル 研修内容

チームメンバーとして、チームの成功と結束力を高めるために、率直に意見を言ったり、難しいメンバーにフィードバックを与えたりして、協働力を向上させます。

e-Learning:Enhancing Team Unity and Success (チームの結束と成功を高める)

  • 率直に話し、アイデアを伝え、提案をし、説得力のあるフィードバックを提供する
  • 困難なチームメンバーとよりよく仕事をする
  • チームの成功を妨げる行動を発見し、それを克服する
  • コラボレーションを改善し、チームの団結力を高める

ロールプレイのシナリオ:Feedback to Colleagues (同僚へのフィードバック)

仕事中スマートフォンを頻繁に使用している同僚Pさんに、仕事に集中するように問題を提起して改善の道筋をつけてください。

部下のいる方、管理職レベル 研修内容

メンバーのパフォーマンス向上のため、フィードバック力を向上させます。難しいメンバーに対しても適切にフィードバックを行います。

e-Learning:Leveraging Feedback to Strengthen Employee Commitment (従業員のコミットメントを強化するフィードバックの活用)

  • 従業員とチームのコミットメントを強化するために肯定的なフィードバックを与える
  • パフォーマンスや行動を改善するために、効果的に正しいフィードバックを提供する
  • 困難な従業員との問題を解決するためにフィードバックを活用する

ロールプレイのシナリオ:Feedback to Subordinates (部下へのフィードバック)

Rさんは一生懸命に仕事に取り組んでいますが、すぐに感情的になり、チーム内でうまく協働できないことがあります。あなたは、Rさんにチームに与えている影響を認識させて、協働できるように仕向けてください。

シニアマネジメントレベル 研修内容

EQ (Emotional Intelligence Quotient) とは、心の知能指数といわれ、自己や他者の感情を理解し、自分の感情をコントロールする能力のことです。欧米では、管理職の必須研修としてEQが多く採用されています。優れたリーダーには、人とつながり、共に達成し、鼓舞し、粘り強く行動する能力が必要です。これらの能力を発揮する上で、EQは非常に役立ちます。

e-Learning:Leading with Emotional Intelligence in the Workplace (EQを活用して職場をリードする)

  • EQが何であるか、またリーダーシップコンピテンシーとの関連性を理解する
  • あなた自身の感情および行動の意識を高める
  • 他の人の感情的な状態と行動に潜在的な影響を知る
  • 生産性の高い職場にするために、EQの原則と実践を活用する

ロールプレイのシナリオ:Evaluate for Promotion (昇進を評価する)

管理職に昇進を望んでいる直属の部下のYさんに対して、適性やリーダーシップなどを評価して、Yさんの昇進を推薦するか否かを理由とともに伝えてください。

3. 研修の成果 異文化理解とコミュニケーションスキルの強化

異文化理解の重要性

研修を受ける前の赴任者は、語学学習を重視しがちでした。研修後は、赴任国の文化やワークスタイルについても関心を持ち、日本との違いを意識するようになりました。その結果、赴任直後の戸惑いが低減され、スムーズに仕事を進めることができています。

コミュニケーションスキルの強化

職位に合わせて必要なコミュニケーションスキルを学んだ後、外国人講師と実践的な内容のロールプレイを英語で行います。ロールプレイ終了後、講師からフィードバックを受けるので、自身のコミュニケーションスキルの良い点、改善点を把握できました。

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4. その他

異文化について ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化

文化の違いについては、さまざまな面から見ることができます。ここでは一例として、コンテクストについてご紹介します。コンテクストとは、コミュニケーションの背景情報や文脈を指します。

日本は多くの国と比較しても、ハイコンテクストの傾向が強い文化といわれています。実際に「行間を読む」「皆まで言うな」「空気を読む」など、言葉を発せずに相手を理解する表現が多く存在します。

ハイコンテクストの傾向が強い日本文化では、次のような特徴があります。

  • 自分の価値観に合わないものは「間違っている」と考える
  • 物事を「良し悪し」で判断する
  • 自分にとって当たり前の事は言わない
  • 言葉数が少なく説明が足りない
  • 論理的に、明確に、話すことに慣れていない
  • あいまいな表現を好む
  • 結論をはっきり言わない

一方、西欧や北米のローコンテクスト文化では、コミュニケーションのほとんどを言語情報でやり取りします。異文化環境での自分の言動を振り返り、どのような傾向があるか理解したうえで、他者とのコミュニケーションをとる必要があります。

文化の違いについては、コンテクスト以外にも不確実性の回避、個人主義と集団主義、階層意識などの面からも知ることができます。

クインテグラルの強み

クインテグラルでは、企業ニーズに合わせて研修を提供しています。今回ご紹介した短時間の研修の他、数カ月にわたるグローバルリーダーの育成支援なども行っています。

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貴社の課題に合わせて、研修内容、研修設計、言語対応など、専門のコンサルタントが、研修の企画、実施、評価、フォローまでを支援します。

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